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SUMMARY
Advanced LTCC Technology 2003

■2003年の市場規模は、645億7,270万円の見通し
2002年のLTCC市場は、数量ベースで17億7,880万個の前年比113.3%、金額ベースで638億7,960万円の前年比110.1%と比較的高い伸びとなった。
これは、主力の携帯電話分野が、2001年における過度な生産・部品在庫調整の反動と2002年の携帯電話市場が比較的堅調に推移したことから、実態需要を若干上回る部品供給がなされたことが背景となっている。
2003年もカラー端末やカメラ内蔵端末等、実需要を喚起し易い製品投入が本格化すること等から、「携帯電話の最終需要がそこそこ伸びてくれれば、部品在庫の調整は軽微。」(大手携帯電話用部品メーカー)と楽観視する業界関係者は少なくない。
しかし、2003年のLTCCの携帯電話向け需要は、数量ベース・金額ベースとも2002年を若干下回る見込みだ。
これは、CouplerやBalunといったコンポーネントの使用員数減少に伴う需要減少が大きな要因となる。
Front end Moduleは、SAWフィルタ搭載品への移行が進むことで、平均単価のアップが見込めるものの、数量の伸びはGSM端末の伸びに準じたものになり、LTCC コンポーネントの落ち込みをカバーするまでには至らない。
一方、Bluetoothや無線LAN向けの需要規模は、前年比で高い伸びが見込まれるものの、まだLTCC市場全体への寄与度は小さい。
2003年のLTCC市場は、金額ベースで前年比101.1%の645億7,270万円の微増、数量ベースで前年比98.1%の17億5,390万個の微減という見通しとなる。

■主力の携帯電話の需要ウエイトは減少傾向に、堅調な自動車向けの注目高まる
LTCCの需要分野としては、金額ベース・数量ベース共に、携帯電話向けの需要が最も多くなっている。(2002年で数量ベース88.5%、金額ベース66.8%の構成比)
しかし、携帯電話向けの需要構成比は、2000年をピークに減少傾向にある。
携帯電話では、GSM向けを中心としたモジュール需要が拡大しているものの、BalunやCouplerといったコンポーネントの需要減少、携帯電話バブル後の急速な部品単価の下落等に相殺される格好となっている。
一方、堅調な成長を持続しているのが、金額ベースで携帯電話に次ぐ規模となるカーエレクトロニクス向けである。
需要変動が大きく、需要拡大に限界が見え始めた携帯電話向けに対して、自動車分野は需要及び供給価格の安定性にあるとして、LTCCの需要分野としての評価が相対的に高まっている。(2002年で、金額ベース21.4%の構成比)
ただ、これまでのところ、カーエレクトロニクス向けのLTCC需要の大半は、世界トップシェアを持つABS ECU向けを中心にLTCC 基板を採用するRobert Bosch(German)によるもの。
同社はLTCC基板を内製しており、外販市場としてのカーエレクトロニクス向けLTCC基板の市場は、SIEMENS(German)等が少量を使用するにとどまる。
「カーエレクトロニクス向けのLTCCの需要は、古くから期待され、様々なメーカーが用途開拓を進めてきたが、BOSCH以外にこれといったLTCCユーザーは現れていないのが現状。携帯電話が駄目だからという安易な考えでは、この分野の開拓は難しい。同じLTCCであっても無線通信用とカーエレクトロニクス用で求められる製品仕様は大きく異なるからだ。」(あるLTCCメーカーの古参社員)といったカーエレクトロニクス向けの需要に懐疑的な関係者も多い。
一方、需要規模は限定的ながらも、高い成長率を示している無線LANやBluetoothといった新しい無線通信用途の方が、「LTCCらしさを生かせる分野。」と見る業界関係者は多い。
ただ、現状の市場規模では、「需要分野としては、まだまだ小さい。」とするLTCCメーカーも少なくない。
こうした需要分野に対する見解は、LTCCメーカー毎に異なるのが現状だ。
携帯電話というLTCC市場拡大の柱が成熟期に移行するなか、「明確な次なる成長分野が見えない。」(LTCCメーカーのある開発責任者)というのが、LTCCメーカー各社の本音だ。

■製品別では、LTCCモジュールの構成比が拡大するも、LTCCの付加価値は低減へ
ここ数年の傾向としては、LTCC Componentが減少する一方で、LTCC Package及びLTCC Moduleといったモジュール関連の需要が拡大する傾向にある。
これは、携帯電話におけるコンポーネント需要が、1999年から2000年にかけてピークアウトする一方で、モジュール需要が拡大傾向にある為。
無線LANやBluetoothといったLTCC製品の新規需要も、今後同様の傾向を辿ると予想される。
普及初期にある無線LANやBluetoothでは、今後しばらくはLTCCコンポーネントの需要が拡大しよう。
そして、市場の成熟化と共に、半導体の集積化向上やLTCCによる複合化やモジュール化が進行、携帯電話向けと同様にLTCC コンポーネントの需要は減少に転じることになろう。
一方、携帯電話向けのLTCC モジュールは、機能拡大やGSM以外のシステムでの普及から、金額ベースでは拡大基調に進みそうだ。
ただ、モジュール機能の拡大は、モジュール搭載部品の増加を伴うものであり、LTCC自体の付加価値は低減する。

■2006年の市場規模は、金額ベース1,224億420万円、数量ベース20億4,780万個へ
2006年のLTCC市場規模は、金額ベースで1,224億420万円、数量ベースで20億4,780万個と予測した。
2003年からの年平均伸び率は金額ベースで17.7%、数量ベースで3.4%である。
金額ベースで7.7%、数量ベースで3.4%と、数量ベースの伸びが金額ベースの伸びを大きく上回った1999年から2002年までの年平均伸び率とは、逆の傾向となる。
これは、モジュール構成比が拡大することが大きな要因となる。
携帯電話向けでは、パワーアンプと一体化する高単価のフロントモジュールの登場やCDMA向けの新規需要が顕在化する。
加えて、無線LAN用のFront end Moduleも、2006年には180億円強にまで拡大する。
ただ、LTCCモジュールは、SAW FilterやMMICといった実装部品のウエイトが高くなる。
この為、LTCCモジュールにおけるLTCC自体の付加価値は、金額ベースの市場拡大テンポ程は増加しないという点に注意が必要だ。
また、LTCC モジュール事業への参入障壁は高く、下手をするとモジュール事業の主導権が、半導体メーカー等に奪われてしまう可能性もある。
LTCC基板/パッケージは、LTCC新規採用メーカーの増加も予想される堅調な自動車向け、Bluetooth Module用で拡大する。
LTCCコンポーネントは、数量ベースでは減少するものの、無線LAN及びBluetooth向けの単価の高いBand Pass Filterやその複合部品のウエイトが拡大、金額ベースでは若干の増加が期待される。

※本文中の市場データ及びメーカーシェアは、ナビアンの推定値である。

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