SUMMARY
Short range Wireless Interface Modules 2002
■2002年の市場規模は、Bluetooth2,000万個、無線LAN1,4650万個の見込み
ナビアンでは、Bluetooth・無線LAN・UWBといった、今後爆発的な普及が見込まれる近距離無線インターフェースの現状と将来展望をまとめたマーケティングレポート「Short
range Wireless Interface Modules 2002」を、10月7日に発刊した。
今回のレポートでは、Bluetooth、無線LAN(IEEE802.11b/g・11a・11Combo)、UWBといった各インターフェース毎のチップセット及びモジュールの市場規模、製品開発動向及び採用動向を明らかにすると共に、2006年迄の市場規模予測を行っている。
尚、UWBのアプリケーションは、Bluetooth・無線LAN同様のコミュニケーション用途に限定、センサ用途等は対象に含めていない。
本レポートにおける各インターフェースの市場規模は、モジュール生産をベースに算出している。
この為、チップセットの市場規模はモジュール生産時の需要規模であり、チップセットの生産・出荷の規模とは一致しない。
2002年におけるShort range Wireless Interface Modulesの市場規模は、Bluetoothが2,000万個、無線LAN(IEEE802.11b・a・Combo)が1,465万個の見込み。
Bluetooth Moduleの市場規模見通しは、弊社が2001年12月に見込んだ3,149万個から下方修正した。
これは、メイン需要先となる携帯電話市場が予想された程の回復を見せていないこと、携
帯電話メーカー各社のBluetooth搭載モデルの市場投入の遅れていること等が主な要因。
Bluetooth Moduleの需要分野は、携帯電話が1,400万個、電話用ヘッドセットが200万個と携帯電話関連が1,600万個と全体の80%を占める。
1,465万個を見込む無線LAN(チップ/モジュール)の内訳は、IEEE802.11bが1,450万個で、IEEE802.11a及びコンボ(b+a)の市場規模は極僅かに留まる見込み。
無線LANModuleの需要分野は、PCカードが912万個、次いでノートパソコンが300万個等、パソコン関連のアプリケーションが大半を占め、携帯電話向けを中心とするBluetoothとは、異なる需要構造となっている。
■Bluetoothと無線LAN、異なる業界構造を形成
Bluetoothと無線LANの各市場におけるチップセット・モジュールメーカーの顔ぶれは大きく異なる。
BluetoothチップセットのトップメーカーはInfineonでシェア50.0%、次いでCSRが20.0%の見込み。(RF部を含むチップセットの出荷規模としてカウント。この為、ベースバンドICのみの供給分はメーカーシェアとしてカウントしていない。Infineonの出荷規模の大半はRF
ICのみの出荷と推定される。CSRはRFとベースバンドを含めたシングルチップである。)
Bluetooth Moduleは、村田製作所が32.5%のシェアでトップメーカーとなる見込み。
2001年に引き続いてトップシェアを確保すると見られていたEricsson Microelectronicsは、Sony EricssonのBluetooth搭載携帯電話の出荷規模の減速から、二番手となる模様。
一方、無線LANチップセットは、Intersilが約70%のシェア、Agere Systemsが約20%のシェアと、2社による独占市場となっている。
ただ、Texas Instuments等、新規参入メーカーの実績が拡大する方向にあること、11コンボへのシフトが進む方向にあること等から、今後無線LANチップセットの業界は大きく変る可能性が高い。
無線LANモジュールは、全体の70%近くを台湾企業が占める。(自社ブランドの他、ODM/OEM、EMSを含む)
これら台湾企業は、「到底利益が出るとは思えない供給価格。」(日本のあるモジュールメーカー)が競争力となっている。
■Bluetoothは携帯電話、無線LANはパソコンを中心に普及が進む。
2006年におけるBluetooth・無線LAN・UWB(通信用途)をあわせた市場規規模は、数量ベースで約7億94百万個と予測した。
金額ベースでは、チップセットが3,399億2,900万円、モジュールが6,553億500万円と予測。
インターフェース別では、Bluetoothが最も大きく、数量ベースで6億4,207万個、金額ベースではチップセット1,690億4,800万円、モジュール3,477億8,000万円と予測した。
Bluetoothの需要分野としては、携帯電話向けが3億個と全体の46.7%を占める。
携帯電話用ヘッドセット向けの9千万個を含めた携帯電話関連の需要は、3億9千万個の60.7%と過半数を超えるが、このウエイトは2002年見込みの80%よりかなり低くなる。
これは、携帯電話へのBluetoothの普及によって、PDA、パソコン、自動車等へ普及の裾野が広がる為。
一方、無線LANの市場規模は、数量ベースで1億3,677.5万個と予測した。
金額ベースでは、チップセット1,574億100万円、モジュール2,880億5,500万円となる。この内、ab或いは、これにgを加えた“コンボ”タイプが、数量ベースで7,716.3万台と過半数を占める。(構成比56.4%)
この予測値は、数量ベース・金額ベースともBluetoothの予測を下回るもの。
これは、Bluetoothが携帯電話を中心とした市場形成となるのに対して、IEEE802.11はパソコンをメイン需要とするという、対象需要分野の規模の違いから来るもの。
■注目のUWBは、2006年に1,497.8万個の規模に
UWBの2006年における市場規模は、数量ベースで1,497.8万個、金額ベースでチップセットが134億8千万円、モジュールが194億7,100万円と予測した。
主要国での法制化やIEE等での技術基準の策定等の実用化に向けた諸条件が揃うのは、2004年前半頃と予測される。
UWBは、現状明らかにされているUWBの仕様から推察すると、Bluetoothの超高速版という位置付けとして実用化される可能性が高い。
これは、UWBでは、10m程度の距離を境に、極端にスループットが低下する為。
需要分野としては、Bluetoothを搭載する機器の上位機種やBluetoothの採用が検討されながら、スループットの低さから採用が見送られた用途が、まずは有望となろう。
需要規模としては、やはり携帯電話が最も大きなウエイトを占めそうだ。
「ホットスポット等で、携帯電話に動画配信を行うようなアプリケーションが有望。」と考えるUWBチップセットメーカーもある。
こうした用途では、使用帯域幅を1GHz程度、スループットを20〜30Mbps程度と割り切ることで、アンテナの小型化とチップセットの低価格化を実現する。
※本文中の市場データ及びメーカーシェアは、ナビアンの推定値である。