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マイクロウェーブ展2002
November20-22, 2002
Kyoto, JAPAN

■富士通研究所/富士通メディアデバイスとアジレントテクノロジーが、FBAR製品を紹介■

◇富士通研究所/富士通メディアデバイスのFBARフィルタは5GHz無線LAN向けを狙う

富士通研究所/富士通メディアデバイスは、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)を用いた5GHz帯向けバンドパスフィルタの展示を行った。
但し、開発製品の実物はなく、パネル展示のみに留まった。
このFBARフィルタは、10月8日〜10日に開催された2002 IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUMで発表されたもの。
今回開発したFBARフィルタは、ラダー型でダイサイズは1.4 X 0.9 mm。
これを、 インダクターを基板内層に作り込んだLTCCパッケージにフリップチップ実装する。
ラダー型のバンドパスフィルタではインダクタを用いることで、使用帯域の拡大と減衰量の増大といったフィルタ特性が向上するという。
パッケージサイズは、2.5 X 2.0 X 0.9 mmである。
ブース担当者によれば、 「ダイサイズを考慮すると、まだまだパッケージサイズは高さ面積とも小型化が可能。」という。
このFBARフィルタの製品化時期は、2004年頃を予定する。
SAW フィルタの最大手企業である同社は、FBARの先駆企業であるAgilent Technologiesとは、異なる需要分野を想定する。
Agilent Technologiesでは、携帯電話のPCS帯(1.9GHz/1.8GHz)向けのDuplexerやBand Pass Filterでの用途開拓を進めている。
これに対して、富士通研究所/富士通メディアデバイスでは、携帯電話の周波数帯にはSAW フィルタ及びSAW Duplexeによる製品展開を進める方向で、今回開発したFBARフィルタは、5GHz帯無線LAN(IEEE802.11a)向けを狙う。
しかし、IEEE802.11aで使用されるBand Pass Filterは、LTCCを用いたBand Pass Filterの採用が有望視されており、最終的にはBalunやDiplexer等と複合化したLTCC基板にSwitch・PAを実装したFront end Moduleの製品化が期待されている。
更に、「PCS用Band Pass Filterで1ドル程度」(アジレントテクノロジーのブース担当者)というBand Pass Filterとしては高単価なFBARフィルに対して、LTCCフィルタは30円前後と安価だ。
一方、FBARは、急峻なフィルタ特性、低損失 、優れた温度特性、小型化等の長所を備えるが、無線LANでは、この価格差を埋めるだけのBand Pass Filterへの高い特性要求は今のところ聞かれない。
また、IEEE802.11aの市場自体がまだ小さく、5GHzに向けたFBARフィルタの需要性は、少なくとも短期的には期待できそうにない。
ただ、FBARは、SAW フィルタを超える特性を持つBand Pass Filterをシリコン基板上に形成可能と言う点で、将来予想される“ワンチップRF”の実現手法として極めて重要な技術。
富士通研究所の開発担当者は、「FBARの発表後、各方面からの反響は大きく、この技術をどう展開していくかが重要と認識した。」と言い、2004年の市場投入時には更に一歩踏み込んだ製品の登場が期待できそうだ。

◇アジレントテクノロジーのFBAR Duplexerは7月から100万個/月超に

マイクロウェーブ展では、FBARの先駆者であるアジレントテクロノジーも出展、5GHz帯を狙う富士通研究所/富士通メディアデバイスに対して、「5GHz帯向けのニーズはあると考えいるが、現状では需要規模が小さい。当社としては、携帯電話向けの需要を当面柱に展開していく。また、当社のFBARは元々5GHzで使用を前提に開発、これをPCS帯向けにディチューンして製品化している為、5GHz用の製品化は容易。」(アジレントテクノロジーのブース担当者)と言う。
そして、「PCS CDMAの主要端末メーカーの今年の秋モデル25機種に、当社のFBAR Duplexerが採用され、需要が一気に拡大した。」と言う。
2000年9月の量産開始以来、指摘されてきた供給面での課題も、最近になって解決された模様だ。
「Duplexerで、7月から月産100万個を超える規模となった。」で、「2003年には、DuplexerとBand Pass Filterと併せて、月産400万個を予定する。」と鼻息は荒い。
ただ、2003年には富士通メディアデバイスなどが、「非常に強い採用ニーズがある。」(SAWフィルタメーカー各社)と言われるPCS向けSAW Duplexerの量産化を予定する。
「現存する携帯電話用部品の中で、最も大きくて重い。」とされる誘電体フィルタを置き換えてきたFBAR Duplexerだが、今後は「小さくて軽い」SAW Duplexerが競合相手となる。

 


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