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◇松下電子部品、ハイビジョン映像の無線伝送モジュールをデモ◇
2002年9月19日:松下インダストリ総合展2002

松下電子部品は、東京ビッグサイトで開催中の「インダストリー総合展2002」で、ハイビジョン映像の伝送を可能にした5GHz帯無線モジュールの展示とデモを行った。
使用するチップセットは、予てから提携を発表していた米Magis Network社のチップセット“Air 5”である。
“Air 5“の特徴は、トランシーバICにアンテナポートを6つ設けていること、MAC層のアクセス方式にTDMA/TDDを採用した独自仕様となっていることの2点。
何れも、動画伝送における通信速度及び品質の向上を狙ったもの。

他の多くの11aチップセットメーカーのトランシーバICのアンテナポートは、送受信用メインアンテナ及び受信用ダイバーシチアンテナの2ポートとなっている。
これに対して、Magis Network社のトランシーバICは、送信用に1つ、受信用に5つと、計6つのアンテナポートを設けており、「特に受信感度を上げることを狙った設計となっている。5つの受信ポートに入力された受信信号の内、最も強い2つの受信信号を使用する仕組みだ。」(松下電子部品)という。

松下電子部品では、こうしたトランシーバICの特徴を最大限生かすべく、独自のアンテナモジュールを開発した。
このアンテナモジュールは、2つのモノポールアンテナ(針金)と2つのパッチアンテナ(樹脂製)から成る。
モノポールアンテナは垂直偏波、パッチアンテナは円偏波である。
2つのモノポールアンテナの内、一つを送信用に用いる。
パッチアンテナは、それぞれ2つの給電点を持ち、異なる二つの信号を受信可能。
これらを基板に実装することで、6つのアンテナポートに対応したアンテナモジュールとしている。(写真)
そして、このアンテナモジュールは、アンテナを二つ備える通常の無線LANチップの空間ダイバーシチに加え、垂直偏波と円偏波の偏波ダイバーシチに対応する。
同社では、今後アンテナ材料をセラミックに変更するなどの改良を進め、製品化時には、より小型で高利得のアンテナを開発する予定。
また、今回のモジュールのみならず、こうしたアンテナ開発力を生かした無線モジュールや高周波部品を開発することで、製品の差別化と新たな高周波関連事業の展開を進める姿勢だ。
「セットメーカーの最近の傾向として、無線モジュールそのものよりも、アンテナに関するノウハウ提供を求められるケースが増えている。」という。

アクセス方式にTDMA/TDDを採用する“Air 5”のMac層は、IEEE802.11規格で採用されているCSMA/CAに対して、実効スループットの大幅な向上を実現するという。
ビデオストリーミングをアプリケーションの一つの目玉とする11a規格だが、キャリアセンスを行う非同期伝送モードであるCSMA/CAは、いわゆる“ベストエフォート”型のアクセス方式で、帯域保証ができず、実効スループットは、最大でも30Mbpsに届かないと言われている。
更に、11b等と比較して距離に対するスループット低下が著しく、AV機器メーカーが望むような“ホームネットワーク”を実現するのは、難しそうだ。
Magis Network社のMACでは、時分割による帯域確保をした上で、同期伝送を行うという動画伝送に適した仕組みとなっている。
今回のデモでは、12メートル離れた場所から、ハイビジョン映像をプラズマディスプレイに伝送して見せたが、「現在の試作機で、30メートル迄は問題なく伝送が可能。」(松下電子部品)という。

松下電子部品では、今後アンテナ及びモジュールの小型化を進め、2003年秋頃の製品化を予定する。

※弊社では、無線LAN市場の動向等を分析したマーケットレポートの発刊を予定しています。

NEW REPORT
2002年9月30日発刊予定
〜無線LAN・Bluetooth・UWB、近距離無線インターフェースの将来展望〜
Short range Wireless Interface Modules 2002

 

 


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